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上棟の日の数日前となる6月大安吉日に土台が敷かれるとともに、柱が数本立てられました

そして当日、今回の建物は大きく、複雑な折置組工法ということもあり、建前作業を二日に分け、一日目の朝には、大工さんたちはお神酒をいただき、上棟へ向けて気持ちを一つにしました。

縦長く広い敷地ということもあり、また、この道路境界線の上には電線が通っているということと足場があるということで、材料を段取りする場所からのレッカー作業は、いつもより大変そうでした。

まずは、棟梁・松っちゃんとベテランのサトちゃんが図面を見ながら、立てていく順番を確認していました。

その順番が決まると、柱が立てられていき、同時に柱と柱の間仕切壁となる箇所には、いつもより一本多い4本の貫板を差し込みながらの作業から始まりました。

柱を収めていくと同時に、建物外部の材料置き場では、一階天井部と二階床部の構造材となる横架材の段取りが行われていきます。

また、化粧となる三本の敷桁をしりばさみ継ぎとしているため、斜めに削いだ栓木を差し込み打ち付けることで、材が互いに引っ張り込まれ、ピシャリと組み合わさることとなります。

そして、それを先に建物平面の真ん中短手方向に収めた敷梁の上から今度は長手方向へ十字に噛み込ませました。

横架材を収めるのと同時に貫板が入れ込まれていくのですが、バタバタと急ぐことも出来ず、何人もの手が必要となってきます。

この貫板があることで、差し付け箇所が増えることもあり、通し柱と胴差し部分の継ぎ手を収めることがし難くなりました。

まさに、一つの差し付け部分に一人が付くというくらいの大変な作業となり、胴差し部分においては、複数の人数が必要となります。

一方、材料置き場では、次の材料の段取りが行われており、大工さんたちの手が空くことはありませんでした。

青空広がり、とても暑くなった本日の天気となり、また、風もあまり吹かなかったこともあり、レッカーの作業は視界もよく、し易そうでした。

どんどん組みあがっていくと、構造躯体が固まっていくということで、逃げが無くなって収まりが難しくなります。特に、胴差し部は、躯体全体を一度浮かしておいてから横手方向の指し付け部を収めて、全体を一つとして縦へ落とし込まなければなりません。

また、化粧材が多いということで、傷つけないようアテ材を用い、掛矢で材料を収めていきます。

そして、今回の建前の一番大変な木組み部となる箇所へ、それは敷梁の上に敷梁があり、そこに通し柱と通し柱の間へ、更に胴差しを差し込むという、物理的にも難関な箇所を収めていきます。

更に、横手方向には、差し付けの火打ち二本入っているので、まさに大工さんたちは、収めていくのに苦労していました。

この一箇所だけでも30分以上の時間を要し、ここでの建物一番の『醍醐味』となる木組みの『瞬間』といっても良いのでしょう。

ここで一旦、進まなくなった間に、別の大工さんたちは作業中に間違って化粧柱を傷つけないようにするため養生カバーを被せていきました。

大きく長い化粧となる材料を手刻みでしっかりと刻むことは、ある意味、『遊び』と『余裕』が無くなるため、木組みを行う建前時に大工さんたちの顔つきが強ばり、四苦八苦させていくことが多いのです。

ふと下の見まわしていたら…。ん、ん゛~!! そして、すべての箇所が差し付き、咬み合いかけると、強張っていた大工さんの表情は『安堵感』により目つきが変わり、掛け声と共に一斉に、掛矢を大きく振りかざし、材料を叩き込んで、収めていきました。 

>敷梁と胴差し部分が咬まされると敷梁の上には、空間が出来るため、そこをふさぐために化粧の面戸板が入れ込まれます。 

また、二階には、はね出しのウッドデッキがあるために、躯体から延びる梁材とともに、この差し付け胴差しを併用するので、大工さんは、掛矢を使い、収め、樫木栓にて固定をしていました。

胴差し部分が出来上がると、続いて、二階部分から小屋組みを建てていくため、道板などで足元が固められ、二階の柱が立てられていきました。

二階においてもほとんどが折り置き組み工法となっており、まずは、長手方向の敷梁となる横架材を柱に差しつけていきます。

そして、短手方向の横架材を長手方向の材に咬まし落とし込むことで、躯体がほぼ固まっていくこととなります。

また、長手、短手と各横架材を咬み合わせると同時に、ここでも火打ち材を差し付け、落とし込んでいきます。

二階の横架材が組まれたところで、本日の建前作業は終わりとなりました。

建前二日目の朝は、曇りがちの天候となり、小屋束を立てるところから作業が再開されました。

屋根の構造躯体となる小屋組みの甲乙材が順に組まれていきます。

また、小屋梁が掛かってきている敷桁の上には空間が出来ており、そこに化粧の面戸板が入れ込まれていました。

そして、順に、母屋材がレッカーで吊り上げられ、甲乙材に咬み込まされていきます。

敷桁の上にも、折置き組みによって、母屋材が咬み込まされて、また、長辺方向に繋ぎ合わせるために、追っ掛け大栓継ぎが行われています。

構造躯体がほぼ組みあがると、棟木納めを残し、二階部のナビキ起こしが行われている間に、倉庫の躯体を組み合わせていきます。

そして、いよいよ、上棟を迎えることとなり、大工さんの辰っちゃんによって棟束にお神酒が掛けられています。

施主様にてっぺんに上がって掛け矢を持っていただき、大工さんたちと共に棟木納めを行っていただきました。 

また、本日は、小雨は少し降ったものの、何とか無事、二日間の建前作業を終えることが出来ました。 

都合により、後日上棟式を行うこととなりました。

上棟式は、神棚を造り、お札とお供え物をお飾りして、神様へ上棟となった報告とこれからの工事が安全に進んでいくお祈りと安泰な暮らしの空間となるよう行われます。 

社長のキクさんがこの式の総代となり、とりまとめて式が始まりました。 

施主のご主人様もこの時には晴れ晴れしいご様子で神様へ向かって祈りを込め、二礼二拍手としっかりと心の中から願われているように感じました。

順に、奥様、お子様が、また、施主様のご身内の方も神様に玉串を奉げ、二礼二拍手とお祈りをされ、続かれました。 

そして、弊社からも棟梁・松っちゃんの他、弊社スタッフも玉串を奉げ、参列者全員がそれぞれの思い、それぞれの祈りを込め、玉串を奉げて、二礼二拍手と続きました。 

儀式の最後には、参列者みんなで乾杯を行い、お神酒をいただきました。 そして、未来の暮らしへの期待の高まる家造りがこれから再び、進みだすこととなるのでしょう。 

ただ、この今日という日を迎えるまでは、どことなく不安を感じながらも、様々な選択をされてきたかもしれません。しかし、この家造りの上棟の瞬間をご家族皆様で『目』と『心』に焼きつけ、共に喜びを分かち合うことによって、本当の意味での未来の暮らしへの自信を持てた家造りの始まりだと言えるようになったのかもしれません。