手仕事へのこだわり

素材を活かすのは「ヒト」

私たちは大工のいる工務店です。
大工棟梁である先代・西渕忠徳が昭和34年に創業しました。
それから時代が変わる度にデザインや性能の流行り廃りはありましたが、ずっと変わらずに大工と共にありました。
内子の地に脈々と受け継がれるものづくりの精神と文化をたいせつに、ていねいな仕事を今も心掛けています。
自然のものは工業製品と違い、人間と同じでひとつひとつ個性のあるものです。その性質を見極めて、「あらわし」など素材の美しさを最大限に活かすためには「人の目と手」がなくてはなりません。

西渕工務店の宝、それは技術のある大工はじめ職人たちです。

更に近年は若手の育成にも力を入れたいと考え、受け入れを行っています。ベテランから若手まで日々切磋琢磨しながら家づくりに取り組んでいます。

ここは大工の基地

内子・五十崎ICから車で5分、道の駅フレッシュパークからりの川向い。西渕工務店の本社と木材加工場があります。

構造材をはじめ、下地に使う木材、鴨居や敷居などの造作材や、家具に使う化粧板、銘木材などほとんどがこの木材加工場に運ばれます。

木材は使用箇所によって等級や幅・高さ・長さが分けられており、一概に木といっても使い道がすべて異なります。

適材適所という言葉の通り、ここにある木材はそれぞれに適したところへと使われて行きます。

工場見学を随時受付けております。お気軽にお越しください。(日曜定休・ほか臨時休業あり)

構造材・手刻み

今はパソコンで図面を書いていますが、棟梁は現場をはじめるときに自らの手で図板に描き起こしていきます。

一度書くことで自分の頭の中に落とし込んでいくんですね。(内子の方言で腹入りさせるといいます)

木材はそれぞれの使用箇所によって名前がつけられていきます。たとえば「いの一番」「はの五番」など。(プラモデルなどの設計図も番号が振られているかと思います。)

木材を振り分けていき、木の乾燥状態、捻じれ、化粧材の場合は節の加減などを確認していきます。

木材の名付けがされると墨付けへ。木材がどのような刻み方をされるかを書き込んでいく作業です。

そうして、加工へ。

西渕工務店では手刻みと機械加工を組み合わせて行います。

手刻みというのは、鑿(のみ)と金槌を使って木材を刻んでいく昔ながらの方法です。手刻みは、機械では不可能な複雑な加工もすることができます。複雑ということはすなわち、木材が強く結合されるということにもなるのです。西渕工務店は、これからも大工から大工へと技術をしっかり継承して参ります。

大工の目と手を通して”あらわし”の美が生まれます。

今たくさんのお客様に支持されているのは、大工のていねいな仕事と安心です。

構造材・機械加工

現在主流となっている木材加工の方法に「プレカット工場への発注」というものがあります。木材の搬入から構造材の加工を他社に発注して、上棟の際に刻まれた木材が届くというものです。ある程度手刻みをする職人もプレカット工場にいるそうですが、それでもその仕口や継ぎ手の加工の方法は限られているそうです。

西渕工務店にはプレカット工場が持っているような加工機械を持っています。

なぜプレカット工場を使うのかというと施工費のカットのためかと思います。

すべてを手刻みすることも可能ですが、適所に機械加工を併用することでコストを抑えることが可能です。木材を見るところから切り組み、上棟、造作、木工事をすべて自社で行うことができることが西渕工務店の強みです。

板材加工

木材の幅や厚みを調整する機械を保有しています。鴨居材や敷居材などを無垢で加工していく際に活躍。

また、フローリングや天井板を原板から自社加工しています。既製品のそれらを購入するよりも安価で、トレーサビリティのはっきりとした仕上げ材を供給しています。

自社により品質管理ができるので節の有無や目合いのきれいなものを部屋ごとだったり見せたい部分に使い分けすることができます。

造作材加工

世界にひとつの造作家具も西渕工務店の強み。大工が板のハギ合わせを行って、それを現場で組み立てていきます。

上棟から完成まで

各現場にひとり「棟梁」と呼ばれる責任者がつきます。

墨付けから木工事の完成まで一貫して見ていきます。その家について最も詳しい人間となります。

加工場で刻まれた木材は、上棟の日に一気に組みあがります。

それからたくさんの工程を経て完成へと向かいます。

 

 

 


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