お客様の声

東温市重信町 T様
広がり空間に心安らぐ古民家再生の家

ご感想

教員という仕事柄だろうか、図書館に通ってはいろいろな本を読んだそうだ。そのなかで建築家・吉田桂二氏の『からだによい家 1000の知恵』という本は衝撃的だった。「ページをめくるごとに、まさしくその通りと思うことばかりで、すぐにインターネットを検索して、とにもかくにも吉田氏に相談を持ちかけてみた。するとすぐに、とても丁寧な返信メールが届き、間もなく本人が家を見に来てくれたという。
「こちらへはたびたび来るんです」。そのとき初めて吉田氏が、奥様の生まれ故郷に近い内子のまちづくりを手がけていることを知り、運命的なものを感じたと言う。さらに施工を頼んだ西渕工務店も、自分で探し出したにもかかわらず、吉田氏と古くからつながりがあったことに驚いた。 数ある建築家、工務店のなかから自分で選んだ2社がぴったりとつながった「縁」というものに感動した。その後は矢継ぎ早に話が進んだ。
仕上げ材を工務店に任せるのは吉田氏の方針である。任された西渕工務店は、床材や柱には四万十川上流の檜を使った。キッチン上部の天井には土佐和紙、壁は四国独特のやわらかな色目の生漆喰で仕上げた。地元の材料にこだわり、生の香りあふれる「呼吸する家」が西渕工務店の大事にするところである。サッシだった玄関の戸を「木製にしませんか」 と提案したのも西渕社長。冬の風が強いことが心配だったが、2枚の扉の合せ部分に工夫のある新発想の木の建具は風にも強く、玄関のイメージをがらりと変えてくれた。施主と建築家と工務店、互いの熱意と信頼関係が相乗効果を生んだ家を見た気がした。
(チルチンびと 2007年10月号別冊より抜粋)


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